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この連載の地図と読み方 — UI/UXを体系で学ぶ(第0回)

公開

UI/UXを学ぼうとすると、最初に大量の用語に出会います。アフォーダンス、ゲシュタルト、ヒューリスティック評価、デザインシステム。

どれも重要なのですが、用語を覚えた数と設計の質は比例しません。

連載「UI/UXを体系で学ぶ」(全11回)

第0回:この連載の地図と読み方(この記事)。次回:UXとUIを分ける(近日公開)

知識のリストとしては身につかない

この連載は、UI/UXを判断の階層として扱います。

同じ用語を知っていても、初学者はそれを守り、中級者は状況に応じて曲げ、上級者は曲げてよい条件そのものを設計します。段階を分けているのは知識量ではなく、何を判断できるかです。

三つの段階

段階 できること 落とし穴
初学者 原則を知り、それに沿って作れる。タップ領域44px、コントラスト比4.5対1といった具体値を持っている 原則を守ること自体が目的になる
中級者 原則同士が衝突したとき、どちらを優先するか根拠を持って決められる 利用者の声をそのまま設計に翻訳して、根本原因に届かない
上級者 事業目標と利用者の価値の対立を、どちらかを切り捨てずに構造として扱える 抽象度が上がって、手が動かなくなる

自分がどこにいるかは、落とし穴のほうを見ると分かりやすいと思います。

全11回の構成

第1回から第7回で領域を一周します。UXとUIの分離、利用者の理解、情報設計、状態設計、ビジュアル設計、評価、そして組織と仕組み。

第8回から第10回はスキルアップ編です。何をすれば伸びるのか、段階ごとにどう進むのか、停滞をどう抜けるのか。

回 扱うこと
第1回 UXとUIを分ける — ノーマンの6概念、実行の淵と評価の淵
第2回 利用者を理解する — リサーチ設計、ペルソナ、ジャーニー
第3回 情報を構造化する — 情報設計、メンタルモデル、ナビゲーション
第4回 状態を設計する — インタラクション、エラー、空状態
第5回 見た目に意味を持たせる — ゲシュタルト、余白、文字組み、色
第6回 評価する — ヒューリスティック評価、ユーザビリティテスト、アクセシビリティ
第7回 仕組みを作る — デザインシステム、統治、倫理
第8回 スキルアップの原理 — 何をすれば伸びるのか
第9回 段階別の学習ルート — 初学者・中級者・上級者
第10回 停滞を抜ける — 伸び悩みの正体と対処

読み方

順番に読む必要はありません。ただし第1回の概念語彙だけは先に通しておくと、以降の議論が格段に読みやすくなります。ここで扱う言葉は、後の全回で判断の道具として使い回すからです。

各回の末尾に、問いを置いています

その回の内容を自分の現場に当てはめるための問いです。読んで終わりにせず、手元のサイトや画面に対して一度は答えてみてください。

この連載は原則の紹介ではなく、判断できるようになることを目標にしています。当てはめてみたときに初めて、原則が道具に変わります。

今回の学び

まず、段階を分けているのは知識量ではないということ。同じ用語を知っていても、それを守る人と、曲げられる人と、曲げてよい条件を決められる人がいます。差は覚えた数ではなく、何を判断できるかでした。

次に、各段階に固有の落とし穴があること。守ること自体が目的になる、声をそのまま設計にする、抽象度が上がって手が止まる。自分がどこにいるかは、できることより、はまっている穴のほうが教えてくれます。

そして、語彙を先に通しておくと、あとが速いこと。第1回の言葉は、以降の全回で判断の道具として使い回します。順番に読む必要はありませんが、ここだけは先に通す価値があります。

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